1日に髪が伸びる割合は、約0.3㎜~0.4㎜。1ヶ月でおおよそ1㎝伸びることになります。
髪の周期をヘアサイクル(毛周期)といい、髪が生え、成長して脱毛するまでの期間をいいます。
このヘアサイクルは大きく3つに分けることができ、成長期だけでいうと細かく3つに分類することができます。
男性が3~5年、女性が4~6年のサイクルになります。
毛母細胞が4~6年かけて活発に働いて髪が伸びる時期を言います。 初期成長から始まり、3つに分けることができます。
それまで活発に働いていた毛母細胞の髪を成長させる機能が徐々に弱まってきます。 髪の成長が止まり、抜け落ちるまでの準備期間のようなもので、2~3週間この状態が続きます。 髪の成長の休止期間と考えるといいでしょう。
退行期を経た髪は毛球が委縮しています。 毛母細胞から離れた髪は完全に成長が止まり、抜け落ちるために徐々に上に押し上げられていきます。 数ヶ月この状態が続き、この髪の奥では新しい髪が作られ始めています。
休止期間を数ヶ月経た髪は、新しい髪に下から押し上げられて自然に脱毛していきます。 こうして新しい髪が成長し始めます。
頭皮環境を整えていくためにも、髪がどのようなものなのかを知っておく必要があります。 ここでは髪の構造から生えてくる仕組み、ホルモンとの関係などを説明していきます。 髪の構造が分かると、細い毛の中がこんな構造になっているのか!と不思議な気持ちになるかもしれません。
キューティクル(毛表皮)
この言葉はCMなどで耳にして知名度が上がっている言葉と思います。 キューティクルは髪の表面をウロコ状に覆って形成されています。 髪内部のタンパク質であるケラチンや水分を保護する役割をしていて、 キューティクルが整ってはじめて髪にツヤがでます。
コルテックス(毛皮質)
キューティクルの内側にあり、髪の内側の85~90%を占めてます。 髪の色や太さ、強度などを決定付けているものです。 髪の水分量にも関係している部分でもあり、健康な状態の髪だと水分が11~15%程度に保たれています。 シャンプーなどで髪が濡れると、髪の水分量が増え、膨潤(ぼうじゅん)と呼ばれるデリケートな状態になります。 このときにムリにブラッシングしたり摩擦を加えてしまうと、キューティクルを傷つけて傷ませてしまいます。 一度傷ついてしまうと元の状態に戻ることは簡易ではなく、傷ついたキューティクルからタンパク質や水分が出てしまいます。 髪のハリ・コシがなくなるばかりではなく、パサついて枝毛・切れ毛が増え、毛先が色褪せてきます。
メデュラ(毛髄質)
髪の芯になる部分で、内部の中心にあります。 多くの気泡があり、空気を含んだ状態になっていてメラニン色素を含んでいます。 全ての髪にメデュラが含まれているわけではなく、全くないもの・途中で切れているものなどがあり、 太い髪には多く含まれていて、反対に細い髪には少ないものになります。 それより、細い産毛や赤ちゃんの毛にはほとんどといっていいほど含まれていません。
私たちの髪が1日に抜ける本数は平均で50~100本くらいと言われています。 また、髪を伸ばしていると、1本1本が長いため同じ本数でもたくさん抜け落ちたように感じます。 通常に抜け落ちる量なのか、それともそれ以上に抜けてしまっているのかをしっかりと見極めましょう。
きちんと抜け毛をケアするために抜け毛に関する原因を知って 早めのケアでいつまでも若々しく素敵なヘアスタイルを楽しみましょう。
【遺伝】・【偏食】・【生活習慣】・【ストレス】・【毛母細胞の不活性化】などの要因が挙げられます。
偏 食 | 偏食には様々な弊害があります。 血行が悪くなったり、血量が不足して栄養不足になったり、血がドロドロになり毛細血管まで栄養が運ばれなくなったりして髪が育ちにくい環境になります。細胞のターンオーバー(代謝)が正常に働く環境を整えるためにもバランスのとれた食事を心掛けることが大切です。 |
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生活習慣 | 夜中まで起きて睡眠時間を極端に少なくすると脳の働きが乱れてしまい、自律神経やホルモンのバランスが乱れ、心身に不調を生じさせてしまいます。また免疫力が低下するなど弊害を及ぼすこともあります。 睡眠中には、皮膚細胞を構成するタンパク質の生成が盛んになり、細胞に栄養をあたえ細胞のダメージを修復する「成長ホルモン」が分泌されます。 早寝・早起きを心掛け不規則な生活習慣にならないように気をつけましょう。 |
ストレス | ストレスを溜め込むと体や心のバランスがおかしくなるという経験をお持ちの方は結構いらっしゃるかと思います。 ストレスは血行を悪くし肩や首こりの原因になったり、人によっては、頭痛や胃炎を起こしたりします。ストレスを感じると頭部の筋肉が収縮してしまい血行不良を起こし、結果として髪が成長しにくくなります。 円形脱毛症のような抜け毛症は、ストレスによって引き起こされると考えられています。 |
毛母細胞の不活性化 | 毛母細胞もお肌や内臓機能と同じ様に加齢とともに機能が低下してきます。
新陳代謝が悪くなると新しい細胞が作られにくくなり、衰えてくるようになります。そこで、新陳代謝を機能させるために頭皮マッサージや栄養補給を行い、血行促進・細胞活性を図る必要があります。 当然のことながら喫煙も髪にとってはよくありません。毛細血管を収縮させて細胞の不活性化を招きます。 |